ここがロドスだ
~ここで跳べ!~
■やりたい仕事ではない。
「この仕事は自分のやりたい仕事ではない。やりたい仕事、行きたい会社は他にあるけど、今は仕方なく働いているんだ・・・・・・」
ある企業の若手社員研修で、周囲にこう言っている男性がいました。
今の自分は本当の自分ではない。本当の自分は、やりたいことをしながらイキイキと活躍している自分。
だから、今は仮の姿。生活のために仕方なくイヤな仕事をしているんだ、と。
研修の休憩時間に、私は彼にこう言いました。
■「だったら、今すぐ会社をやめればいい」
「そんな風に毎日を過ごしても楽しくないんじゃない?やりたいことがあるなら、やってみたら?」
彼は少し驚いた顔をしながら、「今は、タイミングが悪いし、もう少ししたらちゃんと考えます」と言いながら、逃げるように去って行きました。
■夢は取っておきたい。
やりたい仕事は他の場所(会社)にあり、そこに行けば自分は活躍できるはず、そう考えている人は多いのかもしれません。
でも、そういう人に限って、アクションを取らない。
“いつか、どこかでやりたい仕事をしている自分”を夢見ながら、その夢に向かって進もうとはしない。
なぜなら、実際にアクションを取ったときに、「こんなはずじゃなかった・・・・・・」と失望してしまう自分がコワイから。
好きなおかずにいつまでも手を付けない子供のように、夢は夢のまま取っておきたいのでしょう。
私自身もそうだったから、そんな気持ち、手に取るようにわかるのです。
でも、そうやって今の仕事に向き合おうとせず、貴重な日々を無為に過ごすのはあまりにも、もったいない。
自分にとっても会社にとってもマイナスにしかならないですよね。
■ちょっと考えれば、
わかるはずです。自分にピッタリなやりたい仕事が、口を開けて自分を待っていてくれるわけがないことを。
でも、今の仕事で成果が出せない自分を受け容れることができないので、“未来に生きている”のです。
■逃げるな!
未来は、今の延長線上にあります。今の繰り返しが未来です。
今、ここで頑張ることができない自分のことを、誰よりも自分自身がよく知っています。
そして、いつの間にか“逃げグセ”がついてしまうのです。
逃げたら、未来につながらないのです。
■ここで跳べないなら、どこへ行っても跳べない。
イソップ寓話が元になっているという有名な話があります。
あるほら吹きの陸上競技選手が、遠征先のロドス島から帰ると、自慢話をしていた。
「オレはロドス島では、オリンピック選手でもできないような大ジャンプをしたんだ。島へ行けば、そのジャンプを見た観客が証言してくれるだろう」
すると、それを聞いていたある男が言った。
「おい、そこの兄さん、それが本当なら、証人はいらない。ここがロドスだ、さあ跳んでみろ!」
この話から学ぶことはとても大きいと思います。
自分に力があると思うのなら、その力をいつか発揮できると思っているのなら、“今、ここ”で見せてみろ!ということです。どんな場所でも、どんな仕事でも、どんな時でも“やる人はやる”んです。
逆に言うと、やらない人はどこに行ってもやりません。最後までやりません。
だから、つべこべ言わずに、跳んでみましょう。
そうすれば、見えてくることが必ずあるのだから。
(後記)
逃げるが勝ち、というコトバがありますね。
残念ながら、実際には、逃げた方が得策なキツイだけの職場やブラッキーな会社があるのも事実でしょう。そこは見極めたうえでの話です。
(今日の名言)
第一に身につけるべき習慣は、なされるべきことを考えることである。
何をしたいかではないことに留意してほしい。
~ ピーター・F・ドラッカー ~