人は、なぜ会社を辞めるのか?
~働き続けるために必要な3つのこと~
■「やめる社員を減らしたい!」
私は企業研修講師。企業の人事担当者と話をする機会が多くあります。
特に最近、「ウチの会社、特に若手社員の早期退職が問題になっていて、困っているんです……」という話をよく聞きます。
せっかく採用した次代を担うリーダー候補(かもしれない)人材がやめていく、企業としては採用や育成にかけたコストが無駄になるだけでなく、生産性の低下にも直結する由々しき事態。
自身が採用に関わった人材も早々とやめていってしまう現実に忸怩たる思いの担当者。
今後は益々、少子高齢化が進み、人材の確保が難しくなっていきます。
早急になんとかしたい、なんとかしなくてはならない問題です。
■退職を考えはじめたきっかけ
「なぜ退職するのか?」その原因を考えるヒントとなるアンケートがあります。エン・ジャパンが行った「退職のきっかけ」実態調査です。1万人以上のサンプル数があるのと、転職者(希望者)の生声であるので、かなり信憑性が高いデータと言えます。
アンケートによると、「退職を考えはじめたきっかけ」は、
1位(41%):やりがい・達成感を感じない/給与が低かった
3位(36%):企業の将来性に疑問を感じた
4位(35%):人間関係が悪かった
5位(26%):拘束時間が長かった/評価・人事制度に不満
7位(24%):成長感がないと続きます。
【出典】エン・ジャパン「退職のきっかけ」実態調査 https://corp.en-japan.com/newsrelease/2019/19432.html
■やりがい・成長実感/将来/人間関係
もちろん、企業としては、待遇や制度に関することは、「働き方改革」の一環として検証・改善が必要でしょう。
でも、それには、一定の時間と労力がかかります。
また、「給与が低かった」や「拘束時間が長かった」に関しては、(それが本当だとするならば)採用時の説明をキチンとすることで、防げるはずです。
ここで、問題なのは、「その“改善”の間にも社員がやめていく……」ということです。
■やりがい・成長実感/将来/人間関係
待遇や制度を外して考えたときにキーワードになるのは、
①やりがい・成長実感の不足という“今”への不満
②企業やキャリアアップに対する“将来”への不安
③人間関係への不満
という“3つの不満・不安”です。
上記3つが解消されたら、「やめる人材を大幅に減らせる」はずです。
特に管理職が中心となって、この課題に真摯に取り組むことが求められます。
■企業側だけの課題ではない。
“3つの不満・不安”の解消は企業側だけの課題ではありません。
私自身、退職・転職を5回もしています。それはチャンスでもありますが、リスクも大きいことを身を持って感じています。
だから、不必要な、その場しのぎの、退職・転職は避けるべきです。
働く皆さんは、
「私が会社をやめたいと思っているのは、何が原因なんだろうか?」
「やめることで本当に解決するのだろうか?どこにいっても同じことの繰り返しになるのではないだろうか?」
「今の仕事でやりがいを感じるためには、何をしたらいいのだろうか?」
「会社の将来と自分のキャリアのベクトルの一致点はどこにあるのだろうか?」
と自身に問いかけ、解を出してみることです。
■Career Quest プログラム
キャリア・クエストのプログラムは“3つの不満・不安”の解消を柱にデザインしています。
これからは、“個の自立”の重要性が、企業にとっても従業員にとっても高まっていくでしょう。
退職や転職は最終的には個人の問題です。
だから、やめるのがいいとか、悪いとかに関しては、正解がない。そう思います。
ただ、一つ言えるのは、企業にとっても従業員にとっても“不幸な退職”は避けるべきということ。
そのために、“できることをする”という姿勢が必要なんだと思います。