ムダなことは一つもない。

~だから勇気を出せ!~

~だから勇気を出せ!~

以前のブログで、私自身の職業遍歴を振り返り、「随分と遠回りをしてきたような気がする」と書きました。

もっと早く、講師という今の職業に辿り着けたのではないか、という思いからです。

(独立して専門でやっている講師という意味です)

感覚的には、5年~7年ぐらいは、早めることができていたかも、と思います。

実際、チャンスはありました。

「やってみないか?」というお声がけをいただいたことがあったのです。

でも、そのときの私は、会社を辞めて独立するということが、まったくイメージできませんでした。

何よりも、まだ小さい子ども二人や、35年の住宅ローンが始まったばかり(いつ終わるんだろう?)の私には、決断できませんでした。

で、お断りをしました。

それまで、転職の間の“無職期間”や、“社長”時代(失敗と挫折にまみれた時代……)があったとは言え、基本的にはいずれかの会社に所属していました。

「毎月の収入がゼロベースになる」って考えただけでも、それはそれは、恐ろしかったのです。

■「今まで働いてきた中で、少しでも自慢できることをお話してください」

キャリアデザイン研修の“Can:できること”を確認するセッションにおいて、定番で行っているワークです。

4~5人のグループで輪になり、順番に話をしてもらいます。

「プロジェクトを成功させて、会社に○億の利益をもたらした」というような“大きな成功体験”がある人は、ごく稀ですし、決して、そういう話をしてほしいわけではありません。(もちろん、そういう体験がある人は話してもらって構わないのですが)

自分でも忘れていたような“小さな成功”を話してほしいのです。

ただ、このワーク、しばらくは、譲り合いが続きます。

「誰か先に話してよ」とお互いが牽制し合う時間が必ずあります。

特に、ベテランの社員ほど、始めは戸惑いが大きいようで、なかなか口火を切る人がいません。

業務経験が長くなればなるほど、「そんなのできて当たり前だ」と周囲も自分も考えるようになるからかもしれません。

仕事にスッカリ慣れて、成長実感を味わう機会が減っているからかもしれません。

■でも、(仕方なく)誰かが話し始めると……、

次から次へと皆さんが話し出します。

一周目が終わったら、二周目、三週目と時間が許す限り、続けてもらいます。

皆さん、ニコニコ笑顔で、心底楽しそうです。

その雰囲気に水を差すのが申し訳ないので、なかなかワークを止められず、時間を延長することもしばしば。

例えば、

・新入社員の教育担当になった。始めは自信がなかったが、一年後に「先輩に、私の担当をしていただいたのが、本当に嬉しかった」と言われ、泣きそうになった。

・お客様がわざわざ、会社のコールセンターに電話をしてきて、感謝の思いを伝えてくれた。

・工場で“数撃ちゃ当たる”と改善提案を出し続けたら、そのうち一つが採用された。

等々の“プチ自慢大会”が繰り広げられるのです。

■みんな、がんばっている。

月並みな言葉ですが、そう思うのです。時には、不条理に見える現実にへこんだり、感情の起伏にモチベーションが左右されたり……、そういうことを乗り越えて、やっぱり、「みんな、がんばってる」

だから、もっと胸を張っていいと思うのです。

たまには、「自分で自分を褒めてあげる」ことも必要だと思うのです。

■今、思うと後悔だらけ。

私は、自分の今までの職業人生を振り返ると、数多くの後悔を感じます。

あのときに私は、何もできなかった。

もっとこうすれば良かった。

なぜ、あのときに、もっと気の利いた言葉をかけてあげられなかったのだろう。

そんな後悔はいくらでも思い出せます。

でも、こう思うんです。

「あのときの自分には、それが精一杯だった」と。

だから、色々な人に迷惑をかけてしまったけど、「大目に見てください」と。

■ 『調子が悪くて、50パーセントの力しか出せないのなら、50パーセントの10割を出そうと努力する。そうすれば、光は見えてくると思いますね』

イチローの言葉です。以前、テレビで見て、感銘を受けました。

結果が出るときも出ないときもある。でも、出ないときも全力でいるか、もがき苦しんでいるか、それが大事なんだと思います。

もし、そういう姿勢で仕事に臨んでいるのであれば、

■点と点は必ずつながる。

今、やってることが、自分の将来にとってどんな意味があるか、わからなくて不安だとしても、ムダなことは一つもない。

そう思うのです。

そして、あとになって、あの時の体験はこのためにあったのか、あれをやっといて良かった、と思える時が必ず来ると思います。

(繰り返しますが、そのときそのときの全力を出していれば、の話です)

■ここで冒頭の話に戻ります。

私が躊躇ったがために生じた5~7年の“早められたかもしれない期間”、“遠回りをしたような気がする期間”は、私にとって意味のある必要な期間だったと思います。

もし、結果として、私が今、別の職業をしていたとしても、「点と点がつながる」感覚を感じているんだと思います。

研修のワークで皆さんが、「小さな成功」がたくさん見つけられることからもわかるように、なんらかの貢献をしているわけです。

だから、その対価を得ているわけです。

そのようにがんばっていれば、必ず将来につながる。

■だから勇気を出せ!

今日ある人から、聞いた言葉です。『ここで生きているとすれば、もうよく慣れていることだ。またよそへ行くとすれば、それは君のお望み通りだ。また死ぬとすれば、君の使命を終えたわけだ。以上のほかに何物もない。だから勇気を出せ』

これはマルクス・アウレーリウスというローマ皇帝(今から1900年前に生まれた)が書いた『自省録/岩波文庫』という本の中にある言葉だそうです。

(今日、早速、Amazonで購入しました)

できたとしても、できなかったとしても、それは「機が熟していない」または、「やるべきことではない」のかもしれません。

自分にとって、本当に価値のあることであるならば、また必ずその機会はやってくる。

そう思うのです。

(後記)

運命論みたいな話になってしまいましたが、「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」のは確かだと思います。

だから、変えられることを前向きに、ときに楽観的に考えることが大事なのだと思います。

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