“仕事の意義”は自分で創れ!
~キャリア名人との対話①~
皆さん、こんにちは。
今日は、キャリアに迷う人(迷人)とキャリアを極めた人(名人)の対話形式で話を進めていきたいと思います。
◇迷人
「名人、私は悩んでいます。もう会社を辞めようかと思っています」
◆名人
「それは、大変だな……。どうしてだ?って聞いてほしいのか?」
◇迷人
「……、はい、その方が自然な流れかと……、よろしければ、聞いてください」
◆名人
「あんまり聞きたくないけど、しょうがないから聞いてやるか……。どうしてだ?」
◇迷人
「だいぶ話しにくくなりましたが……、聞いてください。自分がやっている仕事に意義が見いだせなくなっているんです。毎日、毎日同じことの繰り返しで。上司に、誰の役に立っているかもわからない資料を作らされたり、作ったら作ったで、ダメ出しされたり」
◆名人
「他には?」
◇迷人
「お客さんからは、どうでもいいことでクレームが来るし、謝りに行ったら、延々とグチを聞かされて……、さすがにへこみますよ。後処理を事務の子に頼んだら、『またですか~』って、イヤミを言われるし」
◆名人
「それで終わりか?」
◇迷人
「……、はい、大体それぐらいです。とにかく、もうこれ以上“くだらない”仕事はしたくないんです」
◆名人
「君は、今何歳だ?」
◇迷人
「今年で35歳になります。転職は35歳までとも言われているのも気になってるんです」
◇名人
「少し遅かったな」
◇迷人
「何が、ですか?」
◆名人
「“くだらない”ということに気づくのがだよ。『仕事は楽しいかね?』に書いてあっただろ。
『人生とは、くだらないことが一つまた一つと続いていくのではない。一つのくだらないことが〈何度も〉繰り返されていくのだよ』って。
『デヴィッド・グレーバーは『Bullshit Jobs=クソどうでもいい仕事』と表現している。
ある本にはこう書いてあった。『向こうから飛んできた小石を、別のところに投げることを仕事と言う』って。
ウクライナのど田舎に一人で住んでいるお婆さんは、こう言っていた。『あなた達は、毎日毎日、あんな四角い箱(ビル)の中で、四角い画面(パソコン)を見てるだけ、本当にかわいそうだね』って」
◇迷人
「名人は、ウクライナにも知り合いがいるんですか?」
◆名人
「……昨日、テレビで見た」
◇迷人
「……」
◆名人
「確かに、“くだらない”と思える仕事は、あるのかもしれない。でも、もっとくだらないのは、なんだかわかるか?」
◇迷人
「……何でしょうか?わかりません。」
◆名人
「君の“あり方”だよ。それが、どうしようもなく、くだらない。仕事のことを“くだらない”と思いながら、来る日も来る日も、延々とやり続けている。それが、猛烈にくだらない……そのことに気づくのが、遅かったな」
◇迷人
「くだらないのは、私?」
◆名人
「そう、君だ。君は、本当に転職したいのか?」
◇迷人
「はい、できれば……」
◆名人
「今の君だったら、どこに行っても同じだ。3ヶ月もしたら、また、私に言いに来るだろう。『今回もくだらない仕事でした』って。だから、やめておけ!」
◇迷人
「確かに、同じことを繰り返す可能性はあるかもしれません……」
◆名人
「いや、絶対に繰り返す。だから、やめておけ!」
◇迷人
「じゃぁ、私はどうしたらいいのでしょう。何かアドバイスをください。迷っているんです。この店のランチ代、おごらせていただきますので、アドバイスを……」
◆名人
「 ウォルト・ディズニーはこう言っている。『ものごとを見事にやることだよ。もう一回それを見るためならお金だって払う、と言われるくらいに見事にね』って。
資料作成だって、クレーム対応だって、周りがビックリするくらい、見事にやってみろ!
それから、『試すことに失敗はない』と『仕事は楽しいかね?』に書いてある。
『人は変化は大嫌いだが、試してみることは大好きなんだ』ともな。
自分のやっている仕事を、もっと良くするために試せることはないか、探してみるんだ」
◇迷人
「物事を見事に……、試すことに失敗はない……いい言葉ですね。なんか勇気が湧いてきました。他には?いい言葉をもっとください」
◆名人
「……食後のアイスコーヒーも払えるのか?」
◇迷人
「……はい」
◆名人
「A、B、Cだ。知ってるか?A、B、C」
◇迷人
「いや、なんのことだが、サッパリわかりません」
◆名人
「A:当たり前のことを、B:馬鹿にせず、C:ちゃんとやる、だよ。先週、テレビで誰かが言ってた」
◇迷人
「……いい言葉ですね。入社した頃の“初心”を思い出しました」
◆名人
「こんな言葉もある。
『自分のやっていることの“意味”を探す必要はない。やったことの結果が誰かの“意味あること”になればいいんだ』
誰の言葉かわかるか?」
◇迷人
「わかりません、スミマセン、勉強不足で」
◆名人
「漫画『宇宙兄弟』の主人公、ムッタの言葉だ。35巻に出てくる。これが、ムッタの価値観だ、働く意義だ。私が何が言いたいか、わかるか?」
◇迷人
「以前も言っていましたね。『宇宙兄弟』を全巻読めと」
◆名人
「もちろん、それもある。でも、いちばん言いたいのは、“仕事の意義”は自分で創れ!ってことだ。
くだらないと思える仕事もあるかもしれない。
でも、それを、不満に感じながら、働き続けるのは、もっとくだらない。
くだらないことに時間を浪費しても耐えられるくらい、君の人生は、価値がないのか?
そんな自分を口惜しいと思わないのか?口惜しいと思うんだったら、“仕事の意義”を自分で創れ!
『こうありたい』という自分のゴールをまず、考えろ!そして、そのゴールに近づくために、今やっている仕事は、どんな意義を持つのかを、自分で考えろ!」
◇迷人
「ありがとうございます!なんかスッキリしました。やってみます。ステキな言葉の数々、とても勉強になりました。でも、ほとんどが、名人の言葉ではないのが、ちょっと残念です。最後に、名人ご自身の言葉を聴かせてもらえませんか?」
◆名人
「“今ここ”、“Here&Now”を充実させることだ。今の繰り返しが……君の未来だ」
◇迷人
「……決まりましたね。感動です。ランチとアイスコーヒー、おごらせていただきます!」
◆名人
「……ありがとう。またいつでも相談しに来いよ。できれば、お昼どきにな」
■自身が貢献できることや、自身の成長のチャンスがないかを、まずは、今与えられた環境の中で探って、行動してみることです。
環境を変える(=転職)ことが悪いことだとは思いません。
ケースバイケースだと思うので一様には言えません。
実際、私も5回転職していますし……。
ただ、“やりがい”を感じるチャンスはあるのに、すべきチャレンジがそこにあるのに、それに気づかずに仕事を転々とするというのは、とてももったいないことだと思うのです。
(後記①)
迷人は「めいじん」と読んでいただきたいのですが、仏教用語では「めいにん」と読むらしいです。
(今日、はじめて知りました。)
「迷っている人。ものごとの真実を知らず、迷妄の中にあって苦しみ悩む人。凡夫」という意味だそうです。
「迷人は方に依るが故に迷うも、若し方より離るるときは、則ち迷うことあること無し」という言葉があり、 『自分の目が届く範囲の中で基準を作り出し、「正しさ」に振り回される心のありようを「道に迷う」と比喩的に表現している』とのこと。
【出典】大谷大学HP https://bit.ly/3hkkCQj』
仏教は、本当に奥が深く、その教えの中に、たくさんの真理があるのだろうな、と思います。
じっくりと研究してみたいと思っています。
(見た目では、なぜか、よく和尚と間違えられるのですが……門外漢です)。
(後記②)
残念ながら、世の中には、いわゆる“ブラック”と呼ばれる企業もあるようです。
その見極めは、大事なことだと思います。