攻めていこーぜ!
~アホらしいからオモシロイ~
■研修でチームビルディングのワークを行うことがあります。
チームワークの要素やコミュニケーションの意義などを体感するセッションです。
例えば、“ストロータワーゲーム”というゲーム。
使えるのは、ストロー12本とハサミ1丁だけ。チーム対抗戦で時間は作戦タイムも含めて15分。
時間内に、できるだけ高い自立したタワーを立てることができたチームが優勝です。
今までの最高記録は138cm、結構な高さです。
「スタート!」のかけ声に合わせて各チームが動き出します。
紙に設計図を書いたり、ミニチュアを作ってみたり、「ああだ、こうだ」と言いながら、タワーを作成し始めます。
5分ほど経過すると、各チームの個性が表れてきます。
全員が協力してすでに土台ができあがっているチーム、
黙々と制作を続ける職人肌チーム、
「どうする?どうする?」と言い続けるだけでまだ何も始まっていないチーム、
手も口も止まっているチーム、様々です。
各チームを構成するメンバーの態度がチームに影響を及ぼし、相互作用となって、そのチームの“空気感”や“士気”のようなものが構成されていくのが、よくわかります。
根拠もなく「大丈夫、大丈夫」と言いながら一人で突っ走る人、
話し合いを重視する人、
誰かが決めたことを忠実にやり続ける人、
「みんなにまかせるよ」と言って何もしない人、
腕を組んで「アホらしい」とばかりにチーム活動に加わらない人、等々。
ゲーム終盤になると、各チームの個性はより鮮明になって表れてきます。
もう十分高いタワーができているけど、新記録を目指して最後まで挑戦し続けるチーム、
そこそこの高さになったので、早く終わらないかと祈り?を捧げるチーム、
そして、完全にあきらめて何もしないチーム……。
■勝つのは、“最後まであきらめない”チーム
このゲームは正解があるわけではありません。
一番高いタワーが完成したら、それが正解です。
そして、大抵勝つのは“最後まであきらめない”チームです。
(運・不運もありますので、例外はありますが)
少なくとも、あきらめたチームは勝てない、のは確かです。
■たかがゲーム、されどゲーム。
その人のふだんの仕事への取り組み姿勢が、ゲーム内での態度となって表れます。
ふだん、仕事を主体的・積極的にやっていない人が、ゲームのときだけ(水を得た魚のように)リーダーシップを発揮するということは、まずない。
■「アホらしい」から「オモシロイ」
高杉晋作の辞世の句として有名な
「面白きこともなき世を面白く住みなすものは心なりけり」
つまり、心の持ちようで「アホらしい」と思えることも「オモシロイ」と思えるようになる、ということ。
仕事もゲームも同じだと思います。
一見、アホらしいと思えることでも、やってみると面白かったり、夢中になれたりすることがあります。
そして、そこに新しい自分のWill(やりたいこと)が芽生えることもある。
果敢に新記録に挑戦したが、最後にタワーが倒れてしまったチームがありました。
そのチームの方が、こんなコメントを発表していました。
「ゲームには敗れましたが、人生には勝った気がします。爽快な気持ちです」
(そこまで大仰なことではないかもしれませんが……)
■攻めていこーぜ!
斉藤和義の歌のタイトルです。
この歌は、不安に潰されそうなときの私を鼓舞してくれる歌、研修会場に向かう朝によく聞いています。
ワークの途中、あきらめそうになってる受講者にも「攻めていこーぜ!」と声をかけたりします。
だって、その方が「オモシロイ」から。
(後記)
「攻めていこーぜ!」の歌詞に、
『落ち着いて見える立派な大人は よく見りゃほらただ疲れてるだけさ』
という一節があります。
「自分は大丈夫だろうか」とハッとさせられます。