フィッシュ!

~鮮度100%ぴちぴちオフィスのつくり方~

~鮮度100%ぴちぴちオフィスのつくり方~

■今日は、キャリア自創に役立つ書籍を紹介させていただきます。

今回選んだ本は、『フィッシュ!~鮮度100%ぴちぴちオフィスのつくり方~』(早川書房)です。

■どんな内容か

シアトルにある会社の管理職に昇進したメアリー・ジェーン。

ただ、彼女が担当することになった部署は、元気もやる気もないスタッフばかり……、社内で“ごみ溜め”と呼ばれているチーム。

なんとかチームを立て直したいと思っていた彼女は、偶然通りかかったパイク・プレイス魚市場で働く人々の様子を見て感動する。

そこは、仕事を心から楽しむ人々が働く活気にあふれた職場、その活気に惹かれ、世界中からお客さんがやってくる職場だった。

魚市場で働くロニーに教えを請いながら、メアリー・ジェーンは、自分のチームの変革を始める。

そして、チームメンバーを巻き込んだ変革が実を結び、彼女のチームは、『ベテランも新入社員と同じ情熱をもち、きまりきった仕事と思われていたものも、付加価値のついた活動に変えた』として、会長賞をもらうまでに変貌を遂げた。

―そんな、チーム変革のプロセスが、シンプルにわかりやすく書かれている本です。

※ちなみに、活気あふれたパイク・プレイス市場ってこんなところです。

https://www.youtube.com/watch?v=E859ZH2eQmQ

■自分のやっていることを好きになる

“自分が本当に好きなことしかやるべきでない”という考えは、今もあるし、これからも広まっていくでしょう。

もちろん、それができれば、とても素晴らしいことだと思います。

でも、『理想的な仕事を探すために将来にばかり目をむけていると、いまこの瞬間に手に入れることのできる、楽しい人生をのがしてしまうおそれがある』

それに、『現実の生活には、理想にかなった完璧な仕事を求めることをはばむ要因がいろいろある』わけです。

家族やその生活に対する責任もあるし、自分がやりたいことが何かが、わからない人もたくさんいるでしょう。

「好きなことを探す」というのは、本来、楽しいわくわくするような経験なはず。

なのに、「好きなことを探さなきゃ……」というストレスに苛まれてしまうのは、オカシイですよね。

だから、『いまやっているのが必ずしも好きなことでなくても、それを好きになることにより、だれもが潜在的にもっているエネルギーと創造性と情熱をひきだすことができる』という筆者の主張には、大きな共感を覚えます。

そして、「好きになる」という工夫をした結果、「好きなことが見つかる」こともあるわけです。

■「しかめ面で仕事をする」ことが好きな人には効果がない。

『なにしろ成人は目覚めている時間の約75%を、仕事に関連した活動についやしているのだ ~ 人生のその部分にそれだけの時間を使うなら、それを楽しみ、それによってエネルギーを得るのでなければつまらない。それなのに仕事の時間を、ほかの必要を満たすためだけに使っている人があまりにも多い。「やれやれ、やっと金曜日になった」というのが、依然として大多数の人の生活パターンだ』

そんな生き方、働き方を、「できることなら変えたい」「どうせ働くなら楽しく働きたい」と思う人には、効果がある本です。

『仕事を愛するようになると、限りなく幸せになり、意義のある充実した毎日を過ごすことができる』からです。

※「仕事を楽しむ」という発想自体が受け容れられない人が、多くはないけど、少なからずいるので念のため。「仕事はツマラナイものだ」という信条に、なぜそこまで拘るのかは、私には全く理解できないのですが……。

■フィッシュ!に書かれているのは、「自分が今やっている仕事を好きになるコツ」です。

チームリーダーはもちろん、誰にとっても、「楽しくイキイキと働く」ためのヒントを得られるコツです。

そのコツの最初に挙げられているのが、“態度を選ぶ”ということです。

「どんな態度で仕事をするかは、自分で決められること」ということに気づき、「今日はいい一日になるだろうか?」と自問し、「なるとも。今日をすばらしい一日にしてやる!」と答える、そういう態度です。

『7つの習慣』で言えば、第一の習慣「主体的である」にあたるのでしょう。

■条件しだいでは、どんな仕事もつまらなくなる。

『わたしのスタッフの仕事は、同じことの繰り返しでつまらないことばかり。でも重要な仕事なの。わたしたちは顧客の顔を見ることはないけど、もし間違いがあると顧客は怒る。で、わたしたちが批判されるの。でも仕事をちゃんとやっても誰も気づかない。ともかく、退屈な仕事なの』

メアリー・ジェーンは、自分のチームの仕事をこんな風に捉えていました。

■『仕事そのものは選べなくても、どんなふうに仕事をするかは自分で選べる』

ロニーは、そんな彼女に、『どんな態度で仕事をするかは、自分で決められる』ことを教えます。

魚市場の仕事は寒くて、びしょびしょで、くさくて、汚くて、やりにくい。そんな職場でも、変えられたのだから、彼女の職場でできないはずはない、と。

本の中では、上述した“態度を選ぶ”を含めて、“4つのコツ”としてまとめられています。

■イキのいいオフィスへの4つのコツ

―今日からあなたのオフィスも生まれ変わる!―

①態度を選ぶ常にポジティブな姿勢で出社するように心がける。

②遊ぶオフィスが活気にあふれるような遊び方を取り入れる。

③人を喜ばせる顧客や同僚に対してエネルギッシュな楽しい雰囲気で接しよう。

④注意を向ける人があなたを必要としている瞬間を逃さぬよう、いつも気をくばろう。

②③④に共通しているのは、他者への貢献を考え、できることを実践する、ということ。

まず、自分たちの態度を変え、“人の喜びが自分の喜び”であることを実感し、実践を続ける。

それが、『鮮度100%ぴちぴちオフィス』の実現に欠かせないプロセスだったのです。

『わたしは誰かの役に立っている、という思いだけが、自らに価値があることを実感させてくれる(アドラー)』

そして、その自己肯定感が、「私ってこんなことに向いてるかも?」とか「もっとこの仕事を続けたい」といった、好きなこと、やりたいことの芽生えにつながるかもしれないのです。

1時間ほどあれば読める130ページほどの短い本です。

ぜひ、手にとってみてください。

(後記)

過去は歴史

未来は謎

現在は贈り物

だからプレゼント(現在)と呼ばれる

本の中にあった詩です。

研修の仕事をしていると、来週、来月、3ヶ月後の準備をすることに追われ、“日々を充実させる”ことが疎かになってしまいがちです。

フィッシュ!を読んで、改めて、「もっとプレゼントを楽しまなきゃ」と考えさせれました……。

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強みは、ギフトである。