あなたが始めるべきだ。

~キャリア名人との対話②~

~キャリア名人との対話②~

皆さん、こんにちは。

今日は、キャリアに迷う人(迷人)とキャリアを極めた人(名人)の対話形式で話を進めていきたいと思います。

◇迷人

名人、私は悩んでいます。

◆名人

それは、良かったな、生きてる証拠だ。死んだら悩まない。

……と言っても、死んだことないからわからないけどな。

悩むのは人間だけだ、君が人間であるという証拠でもある。

……と言っても、動物になったことないからわからないけどな。

ウチの猫を見ているかぎり、悩んでなさそうだ。

ところで、ウチの猫の名前を聞きたいか?

◇迷人

……今日もここのランチ代を出しますので、聞いていただけませんか、私の悩みを。

◆名人

それを早く言え。聞こうじゃないか、君の悩みを。

◇迷人

前回、名人に『自分のやっている仕事を、もっと良くするために試せることはないか、探してみるんだ』と言われました。それで、早速探してみたんです。そしたら、今までなんとなくやっていた仕事もたくさん改善の余地があることに気づきました。

◆名人

良かったじゃないか。例えば、どんなことだ?

◇迷人

会議です。回数が多い。そして、一回あたりの時間が長い。これをなんとかしたい、と。で、上司に提案したんです。「会議の回数を減らして、一回あたりの時間も決めませんか?」と。

◆名人

……で、上司はなんと言った?

◇迷人

「今までもそれでやってきたし、変える必要はないだろう。特に困っていないし。今のままでいいだろう」と言われました。

◆名人

それは、残念な話だな。

◇迷人

でも、だいたい予想はしていましたけどね。新しいことを始めるとか、そういうことがキライなタイプの上司なので。

◆名人

で、君の悩みって何だ?

◇迷人

これからも、こういうことにたくさん遭遇すると思うんです。いいアイデアだと思って提案しても、却下されるということが。それも、前例がないとか、特に困ってないとか、そんな理由で……。続けていく自信がなくなってきました……。

◆名人

ひとつ聞きたいんだが、会議の話の場合、君の“いいアイデア”というのは何だったんだ?

◇迷人

ですから、「会議の回数を減らして、一回あたりの時間も決める」ということですよ。

◆名人

具体的には?

◇迷人

そこまでは、まだ考えていません。上司が前向きだったら、一緒に相談しながら進めて行こうと思っていました。

◆名人

甘いな。甘過ぎる。

◇迷人

何がですか?

◆名人

君は、その上司に却下されることは予想していた。それなのに、何の準備もせずに提案をした。それで予想通り却下された。それで、悩んでいる。

甘いと思わないか?

◇迷人

そう言われると立つ瀬がありませんが……、じゃあ、私はどうすれば良かったのでしょう?

◆名人

食後のコーヒーも払えるのか?

◇迷人

……そう来ると思って、もう頼んでいます。

◆名人

“会議を変える”ことでチームにとってどんなメリットがある?その上司にはどんなメリットがある?まず、それを考えてシッカリ言語化してみることだ。

◇迷人

チームのメリットはわかりますが、上司のメリットもですか?

◆名人

あたりまえだ。人は自分にメリットがないと動かない。君だって、会議を変えたら自分にメリットがあると思っているんだろ?

◇迷人

……確かに。

◆名人

それから、どの会議の回数を減らすのか、そして、会議の時間を何時間で設定するのか、そしたら、どれぐらいの時間が生まれるのか、みんなの抵抗がなく始められるのは何なのか、そこまで考えてからもう一度提案してみることだ。

◇迷人

そこまで、やらなくてはダメですか?私は、営業ですよ。私の仕事ではないと思いますし、そんな時間ないですよ。

◆名人

じゃあ、誰の仕事だ?

◇迷人

……。

◆名人

時間がないのは、会議のせいでもあるんじゃないのか?

◇迷人

……。

◆名人

じゃあ、もし、君が上司に話をした時に、「おっ、いいねぇ。私も気になっていたんだ。ぜひ君が中心になって進めてくれ」って言われていたら君はどうしてた?

◇迷人

認められるのは嬉しいですが、戸惑っていたでしょうね。私がやらなきゃいけないのか?って。余計なことを言わなきゃ良かった、って後悔するかもしれません。貧乏くじ引いたような気がするかもしれません。

◆名人

甘いな。

◇迷人

……確かに。おっしゃる意味がわかるような気がします。

◆名人

多くの会社で多くのアイデアがそうやって潰されている。モッタイナイことだ。“言い出しっぺが損をする”そんな風土や上司にも問題があるだろう。でも、それを言ってても仕方がない。君に必要なのは、“自分がやる”という意志だ。

◇迷人

意志ですか……そこまで強い思いが持てる気がしないのですが……。

◆名人

だったら、やめておけ。ただ、文句を言うだけなら子どもだってできる。

◇迷人

……なんか損するような気がどうしてもしちゃうんですよね。ただでさえ忙しいのに余計な仕事を抱え込みたくないなぁ、って。

◆名人

『誰かが始めなければならない。他の人は協力的でないとしても、それはあなたには関係がない。私の助言はこうだ。あなたが始めるべきだ。他の人が協力的であるかどうかなど考えることなく』―アドラーの言葉だ。

◇迷人

勇気が出る言葉ですね……でも、やっぱり私にメリットがないような気がします。

◆名人

君が気づいていない、大きなメリットがある。それは、“君が成長できる”ということだ。君が行きたいところに、“早く速く近づける”ということだ。

◇迷人

“成長”……なるほど。ところで、私はどこに行きたいんでしょう?

◆名人

それを私に聞くな。前から言ってるだろう。

「まずそれを考えろ」って。

◇迷人

……名人がいつもおっしゃっている“あり方”ですね。

◆名人

そうだ。この話はここまでにしておこう。

ところで、私に何か聞き忘れていないか?

◇迷人

……なんでしょう?

◆名人

名前だよ、ウチの猫の名前。

◇迷人

……それは、失礼いたしました。それで、ネコちゃんのお名前は?

◆名人

“ミーヤ”だ。

◇迷人

ミーヤちゃん……いい響きの名前ですね。どんな意味があるのでしょう?

◆名人

意味なんてない。

◇迷人

……。

◆名人

名前に意味なんてない。

でも、「君が私にそれを聞いたこと」は意味があると思わないか?

◇迷人

……。

◆名人

また、話そう。昼どきにな。夜でもいいぞ。

(後記)「なんでこうしないんですか?」「このままじゃダメですよ」

以前働いていた会社で、私はよくこんな風に上司に噛みついていました。

でも上司には相手にされず、何も変わらず……そんなことがたくさんありました。

自分自身の“あり方”も、周りを動かす“やり方”も、まったく足りていなかった、そう思います。

(今日の名言)

論理は君をAからBへ到達させる。想像は君をどこにでも連れて行く。

~アインシュタイン~

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