アナロジーだよ。
~キャリア名人との対話⑤~
皆さん、こんにちは。
今日はキャリアに迷う人(迷人)とキャリアを極めた人(名人)の対話形式で話を進めていきたいと思います。
◇迷人
先日はありがとうございました。
タコワサの話、素晴らしかったです。
『タコはワサビのためにいると思うか?ワサビはタコのためにいると思うか?』な~んておっしゃって、名人、舌好調でしたね。
◆名人
そうだったか?
◇迷人
はい、そうでしたよ。
『タコが生まれたときから、「いつかワサビの役に立ちたい」なんて思ってたら、オカシイよな。ワサビが、「いつの日かタコさんと結ばれたい」って思ってたら、オカシイよな』な~んて、タコワサつつきながら、熱弁を奮っていましたよ。
◆名人
……私をバカにしてるのか。
◇迷人
いや、そういうつもりでは……。
すみません。
調子に乗ってしまいました……今日もランチ代を出させていただきます。
◆名人
……アナロジーだよ。
類推、つまり類似のものから推論することだ。
タコワサと君のチームは一見すると、何の関係性もない。
でもタコワサの素晴らしさを「抽象化」することで、君のチームに活かす教訓が得られたわけだ。
「抽象化」してそのものの本質を言語化し、それを自分と関係あるものに「具体化」して落とし込む。
抽象化と具体化、上がったり下がったりを繰り返す思考法だ。
マスターすれば、君のアイデアは止め処もなくあふれてくることだろう。
◇迷人
アナロジー……抽象化、具体化……なんか話が難しくなってきましたね。
◆名人
難しい話ではない。
ニュートンが万有引力の法則を発見したのは、何がキッカケだった?
◇迷人
有名な話ですね。
「リンゴが木から落ちるのを見た時」です……、なるほど、わかってきました。
一見、関係ないと思われることを自分の問題のヒントにする、ということですね。
◆名人
そうだ、できる人は大概やっている。
意識し出せば君もスグにできるようになるだろう。
ちょっとトレーニングしてみようか。
この爪楊枝を見て、君は何を学ぶ?
◇迷人
爪楊枝ですか……。
そういえば、昨日の夕方、会社のトイレで鏡を見たら、私の前歯にネギが挟まっていたんです。
おそらく、ランチで食べたうどんに入ってたネギでしょう。
ランチの後、3件もお客さんと商談してたんですよ、ネギを前歯に挟んだまま……それも結構大きなネギを。
それに気づいたらもう恥ずかしくて恥ずかしくて……。
◆名人
……それで?
教訓は?
◇迷人
教訓は、ランチの後は爪楊枝が必要である、でいかがでしょうか。
◆名人
……それだけか?
◇迷人
……。
◆名人
爪楊枝が役に立つのは、先っぽが尖っているからだ。
だから、ネギが取れる。
でも、もし指に刺さったら痛い。血が出ることもあるかもしれない。
君のチームにもいないか?尖ったヤツは?
◇迷人
います、います。
生意気なヤツが。
先輩の言うことを素直に聞かないんです。
「そのやり方は間違ってると思います」なんてしょっちゅう言ってますよ。
◆名人
そいつにネギを取らせろ。
できるだけ大きなネギを。
◇迷人
……つまり?
◆名人
そいつをリーダーにして、難しい仕事にアタックさせるんだ。
自分の指を刺す、つまりチームメンバーに攻撃してくるようなタイプは、承認欲求が満たされていないタイプが多い。
だから、難易度の高い仕事をさせて、成功体験を積ませるんだ。
そうすれば、仲間からの承認や自己有能感を得られる。
もう、不必要に仲間を攻撃することはしないだろう。
◇迷人
……なるほど、それは素晴らしいアイデアですね。
◆名人
爪楊枝は尖ってるから役に立つ。
人間も同じだ。
トレーニングを続けよう。
(次回に続く)
(今日の名言)
広い視野があれば、それだけ自由がある。
~私のノートより(作者不詳)~