「あと3万円欲しい」の法則
~キャリア名人との対話⑦~
皆さん、こんにちは。
今日はキャリアに迷う人(迷人)とキャリアを極めた人(名人)の対話形式で話を進めていきたいと思います。
◇迷人
名人、私は悩んでいます……
◆名人
そうか。
生きていれば悩むこともあるだろう。
◇迷人
確かにそうですが……結構根が深い悩みかもしれません。
◆名人
そうか、大変だな。
◇迷人
……話をさせていただいてもいいでしょうか。
◆名人
話したければどうぞ。私は別に聞きたくないがな。
◇迷人
ゔゔ……相変わらず話しづらいですね。
実はお金に困っているんです、と言っても滅茶苦茶深刻というわけではないのですが。
◆名人
……貸さないぞ。
◇迷人
もちろん、誰かに借りるほどは困っていません。
ただ、もう少し毎月の給料が増えると、だいぶ楽になるのです。
子どももだいぶ大きくなって、何かとお金がかかりますし、それに伴って私の小遣いもひたすら下がる一方でして……ツライんです。
◆名人
月いくら増えたら嬉しいんだ?
◇迷人
3万円ぐらいあれば、だいぶ楽になります。
妻が欲しがっていた全自動洗濯機も買ってあげられるし、私がずっと欲しかったカバンも買えます。
年に二回ぐらいは家族で旅行に行きたいし、二人の子どもにUSJの年パスも買ってあげられます。
◆名人
年パスって何だ?
◇迷人
年間パスポートですよ。一年間、何回でも行けるんですよ!
◆名人
……それ、いいな。私も欲しい。
◇迷人
……どうしたらいいんでしょうか?
◆名人
苦しくなることは、いつ気づいたんだ?
◇迷人
以前から薄々は……。
決して給料の高い会社ではないですし、このままいけば苦しくなるなぁ、とは思っていました。
◆名人
で、何をした?
◇迷人
特に何も……。
◆名人
アホらしいな。
以前からわかっていたのに、何もしてこなかった。
だったら、現状は当然の帰結だ。
それなのに、悩んでいる。
ホントにアホらしい。
◇迷人
そう言われると元も子もないのですが……。
◆名人
毎月3万円、給料が増えるのに、君の会社では何年かかる?
◇迷人
さぁ、今の昇給のペースだと、少なくとも5年はかかりそうです。
◆名人
日本の会社の平均昇給額は5,000円~7,000円ぐらいだから、そんなもんだろう。
もし、5年後に毎月3万円増えたとする。
そのとき、君は満足しているだろうか?
◇迷人
う~ん、それは疑問ですねぇ。
子どもももっとお金がかかるようになっているだろうし。
◆名人
そのときの君はいくら欲しいと考えてると思う?
◇迷人
……たぶん、やっぱりあと3万円ぐらいは。
◆名人
そうだろう。
それを『「あと3万円欲しい」の法則』って言うんだ。
ハーズバーグの二要因理論では、給料は衛生要因にカテゴライズされている。
増えても不満足が解消されるだけで、満足度が高まることはないんだよ。
だから、いつも「もっと欲しい」と思っている。
◇迷人
なるほど、確かにそう言われればそうですね……。
『「あと3万円欲しい」の法則』は誰が編み出した法則なんですか?
◆名人
私、だよ。
◇迷人
なぜ、名人が……?
◆名人
私がそうだったからだ。
会社員時代はずっと想っていた。「あと3万円欲しい」って。
ところで、君の家族は幸せか?
◇迷人
そうですね……、切り詰めながらもみんな元気に楽しく暮らしていますから、幸せだと思いますよ。
◆名人
じゃぁ、それで十分じゃないか。
他に何を求める?
子どもが無事に生まれてくれた時、「ありがたい」って思わなかったか?
はじける笑顔や、愛くるしい寝顔を見て、「もう十分、一生分の幸せをもらった」って思わなかったか?
◇迷人
確かに……そんな風に思いました。
◆名人
「足るを知れ」
それが一つめのアドバイスだ。
(続く)
(今日の名言)
毎月、少しずつお金を貯めていきなさい。
そうすれば、年末にはびっくりするでしょう。
あまりの少なさに。
~ アーネスト・ハスキンズ ~