それを言っちゃあ、おしまいだよ。

 ~あなたはそんなにヒマなのか?~

 ~あなたはそんなにヒマなのか?~

■ある企業研修で驚くことがありました。

リーダー層向けの研修で、部下・後輩育成のためのコミュニケーションがテーマ。

部下や後輩に「先輩はなんで働いているんですか?」って聞かれたらどう答えます?という問いかけに、受講者の皆さんが頭を捻って考えました。

ふだんはあまり考えることがないテーマだと思います。

でも、特に社会に出たばかりの後輩は、純粋にその答えを知りたがっているのです。なぜなら、「仕事って思ってたよりツライことが多いなぁ」とか「想像してた会社と違うなぁ」とか「先輩は何が楽しくて仕事してるんだろう?」等の疑問が湧き出てきているからです。

先輩の答えは、後輩にとって一つの指針になるし、モチベーションを上げるキッカケにもなるでしょう。

自分がこのままここで働いたら、将来どうなるのか?という答えを先輩に求めているのです。

ところが、グループ内で共有を始めると、ある男性がこう言ったのです。


■「ヒマつぶし」

「仕事をしないで家にいても特にやることないし、ヒマだから、仕方なく仕事をしている」と。

グループの他のメンバーは、唖然……という感じでした。

自分の言葉が後輩に与える影響や、少なくともその研修の場に与える影響すら考えていない発言に、驚くと同時に呆れたような雰囲気が漂っていました。

■「承認欲求」が満たされていない?

発言が、その男性の本心なのか否かはわかりません。

もしかしたら、本人自体がふだんから承認欲求を満たされることなく仕事をしているため、研修の場で皆さんに、あえて刺激的な言葉を言って「かまってほしかった」のかもしれません。

ただ、いずれにしても「人の上に立つ」マインドセットができているとは思えません。

何よりもかわいそうなのは、彼の部下や後輩です。

■働くエンジンは多い方が良い。

働く動機について、『働き方の哲学(村山昇 著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)』という本の中では、下記のように2つの軸、4つの象限に分けてとてもわかりやすく説明がされていましたので引用させていただきます。

【出典】『働き方の哲学(村山昇 著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【出典】『働き方の哲学(村山昇 著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)』


■自身も後輩も働くエンジンは多い方が良い。

4つの象限の内、一つだけよりも、二つ三つとエンジンが多い方が、当然働くモチベーションは持続します。

一般的には、新人の頃は、外発的かつ利己的な動機(生活のために働く等)からスタートしますが、次第に自身の成長を感じたり仕事にやりがいを覚えたりして、内発的かつ利己的な動機や内発的かつ利他的な動機が加わっていきます。

(もちろん、収入のために働くという外発的かつ利己的な動機は、よほどお金に困らない状況にならない限り、主要エンジンとして残り続けるのが普通です)

■働いていると大変なことも多いけど……

いいこともあるんだよ、と後輩には教えてあげてほしいものです。

そのためには自身の「キャリアの棚卸し」が必要になるでしょう。

(後記)

「それを言っちゃあ、おしまいだよ」という言葉に期せずして遭遇してしまいました。本心では何を思っていてもいいけど、共同体の中で生きて、働いている以上、言わないほうが良いことはあるんですね。

(今日の名言)

この世の中には善人も悪人もいない。

いるのはエキサイティングな人間か退屈な人間だけだ。

~私のノートより(作者不詳)~

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